
管理会社の固定費はまだ下げられる!IP電話・クラウドPBX・複合機の見直しで利益改善
管理会社の固定費はまだ下げられる!通信コスト見直しで利益改善
管理戸数を増やしているのに、思ったほど利益が残らない。売上は前年より伸びているはずなのに、毎月の資金繰りには余裕がない。そのような悩みを抱えている管理会社は少なくありません。
利益を改善しようとすると、広告費を減らしたり、人員を抑えたりする方法が最初に思い浮かびます。しかし、集客や人員を削りすぎると、入居率の低下や現場の負担増加につながる可能性があります。
そこで改めて確認したいのが、電話回線、ビジネスフォン、インターネット、複合機などの「通信に関係する固定費」です。
通信費は毎月自動的に支払われるため、契約内容を細かく確認する機会がほとんどありません。ところが、古い料金プランや使っていないオプションが残っているケースも多く、業務の質を落とさずに削減できる余地が隠れていることがあります。
この記事で分かること
- 管理会社の利益を固定費が圧迫する理由
- 通信費を見直す際の確認ポイント
- IP電話とクラウドPBXの違い
- AI電話との連携でできること
- 通信環境のDX化による業務改善効果
固定費は気づかないうちに利益を圧迫する
固定費とは、売上の増減にかかわらず継続的に発生する費用です。事務所の賃料、人件費、システム利用料、電話料金、インターネット料金、複合機のリース料金などが該当します。
例えば、月額3万円の不要な通信費が残っていた場合、年間では36万円です。5年間継続すれば、合計180万円になります。1か月単位では小さく見えても、長期で考えると無視できない金額です。
管理会社では、入居者、オーナー、仲介会社、修繕業者、保証会社など、多くの相手と電話でやり取りします。そのため、「電話は必要なものだから仕方がない」と考え、契約内容を見直さないまま利用し続けやすい傾向があります。
特に注意したいのが、事務所の移転や人員の増減、支店の統廃合を経験している会社です。以前使っていた電話番号の転送費用、使用していない回線、不要になった端末の保守費用などが、そのまま請求されていることがあります。
管理会社で起こりやすいケース
以前は営業担当者が10人在籍していたため、ビジネスフォンを10台契約していたものの、現在の在籍人数は6人。端末は減っていても、回線数や保守契約は10人分のままになっている――というケースです。担当者が退職するたびに契約を確認していなければ、使っていない設備に毎月料金を支払う状態が続いてしまいます。
まずは通信費の内訳を見直す
通信費を削減するために、いきなり電話会社や複合機の業者を変更する必要はありません。最初に行うべきことは、現在支払っている費用の内訳を把握することです。
請求書や契約書を確認し、次のような項目を整理してみましょう。
- 電話回線の基本料金と回線数
- 通話料金、転送料金、番号表示などのオプション料金
- ビジネスフォン本体や主装置のリース料金
- インターネット回線とプロバイダー料金
- 複合機のリース料金、保守料金、印刷単価
- 使用しているシステムと重複するサービス
「主装置」とは、複数の電話機や外線をまとめて制御する機械のことです。従来型のビジネスフォンでは、事務所内に主装置を設置し、電話機ごとに配線する方法が一般的でした。
しかし、現在はインターネット回線を使うIP電話や、電話機能をクラウド上で管理するクラウドPBXが登場しています。従来の設備をそのまま更新するのではなく、会社の働き方に合う仕組みへ切り替えることが重要です。
通信費の請求書、そのままになっていませんか?
電話回線、クラウドPBX、複合機をまとめて確認すると、別々に見直すよりも削減できる項目を見つけやすくなります。現在の契約内容が適正か分からない場合は、まずは請求書をもとに診断してみましょう。
IP電話とは?従来の固定電話との違い
IP電話とは、インターネット回線を利用して音声を送受信する電話サービスです。「IP」は、インターネット上で情報をやり取りするための通信方式を指します。
従来の固定電話は電話専用の回線を使用しますが、IP電話はインターネット回線を活用します。そのため、電話回線の基本料金や通話料金を抑えられる場合があります。
管理会社では、オーナーや業者への発信が多く、長時間の通話になることもあります。通話料の料金体系を見直すだけでも、毎月の費用が変わる可能性があります。
ただし、IP電話なら必ず安くなるとは限りません。通話量、利用人数、必要な電話番号、現在の契約期間などによって最適なサービスは異なります。料金だけで決めず、音質、障害時の対応、サポート体制も確認する必要があります。
クラウドPBXとは?
PBXとは、会社にかかってきた電話を担当者へ振り分けたり、社内の内線通話をつないだりする仕組みです。従来は事務所内に専用の主装置を置いていました。
クラウドPBXは、その電話交換機能をインターネット上のクラウド環境で利用するサービスです。専用アプリを入れることで、スマートフォンやパソコンを会社の電話として使えるものもあります。
例えば、管理物件で水漏れが発生し、担当者が現地へ向かっている場面を考えてみましょう。従来の電話環境では、事務所に入った連絡を別のスタッフが受け、担当者の携帯電話へかけ直す必要がありました。
クラウドPBXを利用していれば、会社の代表番号への着信を担当者のスマートフォンで受けることができます。担当者が外出していても、相手には個人の携帯番号ではなく、会社の電話番号を表示して発信できる場合があります。
管理会社における主なメリットは次のとおりです。
- 外出先でも会社宛ての電話を受けやすい
- 担当者間で内線通話や電話転送ができる
- 事務所移転時の配線工事を減らせる場合がある
- 拠点ごとに分かれていた電話環境をまとめやすい
- スマートフォンを活用し、固定電話機の台数を抑えられる
一方で、インターネット環境が不安定だと音声が途切れる可能性があります。また、110番や119番などの緊急通報への対応、FAXの利用、停電時の運用はサービスによって異なります。
導入前には「安くなるか」だけでなく、現在の電話業務を問題なく引き継げるかを確認することが大切です。
クラウドPBXとAI電話の連携
クラウドPBXは、AI電話と組み合わせることで、電話対応の効率化にもつなげられます。
AI電話とは、音声認識や自動応答の技術を使い、電話の一次受付や用件確認を自動化する仕組みです。相手が話した内容を認識し、問い合わせ内容に応じて案内したり、担当部署へ転送したりします。
管理会社には、営業時間、空室状況、解約手続き、設備トラブル、家賃の支払方法など、似た内容の問い合わせが繰り返し入ります。すべてをスタッフが最初から聞き取っていると、本来取り組むべきオーナー対応や物件管理が後回しになります。
実際に困りやすい場面
月曜日の午前中に、退去希望者からの連絡、入居者からの設備故障、仲介会社からの空室確認が重なり、代表電話が鳴り続けることがあります。
電話対応に追われた結果、緊急性の高い漏水連絡への折り返しが遅れたり、オーナーへの報告を忘れたりすることも考えられます。AI電話で最初に「物件名」「部屋番号」「問い合わせ内容」「緊急性」を確認できれば、スタッフは内容を把握したうえで優先順位をつけられます。
また、通話内容を文字に変換できるサービスであれば、電話を受けながらメモを取る負担も減らせます。聞き間違いや伝達漏れの防止にも役立ちます。
ただし、すべての電話をAIだけで完結させる必要はありません。設備事故、クレーム、契約条件の相談など、人が状況を判断するべき問い合わせもあります。
よくある質問はAI、判断が必要な相談はスタッフというように役割を分けることで、電話対応の品質を維持しながら業務負担を減らせます。
複合機の契約も一緒に確認する
通信環境を見直す際は、複合機の契約も確認しましょう。複合機は、コピー、プリンター、スキャナー、FAXなどの機能をまとめた機器です。
複合機の費用には、本体のリース料金だけでなく、保守料金や印刷枚数に応じたカウンター料金が含まれることがあります。カウンター料金とは、モノクロやカラーを1枚印刷するごとに発生する費用です。
管理会社では、契約書、重要事項説明書、入居者への案内、修繕見積書など、紙を使う機会が多くあります。その一方で、電子契約やクラウド保存が進み、以前より印刷枚数が減っている会社もあります。
印刷枚数が減っているにもかかわらず、大型で高性能な複合機を以前と同じ条件で使い続けていないでしょうか。使用状況によっては、小型機への変更や契約プランの見直しにより、費用を削減できる可能性があります。
また、複合機からスキャンした書類をクラウド上のフォルダへ直接保存できるようにすれば、書類をパソコンへ移す作業も減らせます。物件名やオーナー名ごとに保存ルールを統一することで、担当者以外でも資料を探しやすくなります。
通信環境をDX化するメリット
DXとは、デジタル技術を使って業務の進め方やサービスの仕組みを改善することです。単に新しい機械やシステムを導入するだけではなく、日々の業務を効率化し、会社全体の生産性を高める取り組みを指します。
IP電話、クラウドPBX、AI電話、クラウド対応の複合機を導入すると、固定費削減以外にも次のような効果が期待できます。
電話の取りこぼしを減らせる
外出中の担当者が会社宛ての電話を受けられれば、折り返しまでの時間を短縮できます。空室確認や内見予約への回答が早くなれば、仲介会社とのやり取りもスムーズになります。
担当者への伝達漏れを防ぎやすい
着信履歴、録音、文字起こしなどを共有できる環境があれば、口頭や付箋だけに頼る必要がありません。「誰から、いつ、どのような連絡があったか」を確認しやすくなります。
拠点や働く場所に左右されにくい
本店、支店、現地巡回、在宅勤務など、スタッフが別々の場所で働いていても、電話環境を共通化できます。事業拡大や事務所移転の際にも、電話設備を一から整える負担を減らせる場合があります。
コストの管理がしやすくなる
回線、電話機、転送サービス、複合機などを個別に契約していると、会社全体でいくら支払っているのか分かりにくくなります。通信環境を整理することで、毎月の費用と利用状況を比較しやすくなります。
見直しは「安さ」だけで判断しない
固定費削減は重要ですが、月額料金の安さだけでサービスを選ぶと、かえって現場が困ることがあります。
例えば、導入後の問い合わせ窓口が分かりにくい、音声が途切れる、設定変更に時間がかかる、故障時にすぐ対応してもらえないといった問題です。管理会社の電話は、入居者の生活や物件の安全に関わることがあります。
比較する際は、料金とあわせて次の項目も確認しましょう。
- 現在の電話番号を継続して使えるか
- 必要な機能がそろっているか
- 障害や停電が起きた際の対応方法
- 導入後の設定や操作を支援してもらえるか
- 契約期間と解約時の費用
- 既存の管理システムや顧客管理システムと連携できるか
大切なのは、単純に一番安いサービスを選ぶことではありません。現在の費用、削減できる金額、業務効率、サポート体制を総合的に比較することが、失敗しない見直しにつながります。
まとめ|通信費の見直しは利益改善の第一歩
管理会社の固定費には、長年見直されていない電話回線、ビジネスフォン、複合機、保守契約などが含まれている可能性があります。
IP電話やクラウドPBXを活用すれば、通信コストを見直しながら、外出先での電話対応や拠点間の連携を改善できます。さらにAI電話を組み合わせることで、よくある問い合わせの一次受付を自動化し、スタッフが優先度の高い業務へ集中しやすくなります。
複合機についても、現在の印刷枚数や電子化の状況に合った契約へ変更することで、リース料金や印刷費用を抑えられる場合があります。
固定費の見直しは、一度実施すれば、その後も継続的に効果が積み上がります。売上を増やす施策と比べて結果を予測しやすいため、利益改善を進めたい管理会社は、まず毎月の通信関連費用を確認してみましょう。
電話・複合機の契約をまとめて見直しませんか?
「現在の料金が適正か分からない」「クラウドPBXを導入できるか確認したい」「AI電話に興味はあるが、何から始めればよいか分からない」といったご相談も承っています。現在の契約内容や利用状況を確認し、管理会社の業務に合った通信環境をご提案します。
相談内容が具体的に決まっていない段階でも、お気軽にお問い合わせください。